原因不明の頭痛が続く…10タイプの珍しい症状

原因不明の頭痛は数多くあります。

原因が分からないものだから、病院で診てもらっても「異常なし」と突き返されてしまうことがあるのです。

ここでは、原因が分からない…って時に疑わしい10タイプの頭痛をまとめました。

ではそれほどポピュラーではありませんが、特徴的な症状や先の3つの頭痛と併発しやすい一次性頭痛をいくつか紹介していきます。

①一次性穿刺様頭痛

目のまわりや、側頭部、頭頂部に針で差したような一過性の痛みがおこるのが、一次性穿刺様頭痛です。

1回の痛みは3秒以内、局所性ですが、繰り返しおこるほか痛む部位は、別の場所へと移動することもあります。

完全に同一部位に繰り返し起こる場合には、その部位を支配している神経に異常をおこすような別の疾患がないかどうか、確認が必要です。

片頭痛や群発頭痛のある患者さんに、同時によくみられる頭痛です。回数が少なければ、放置してもかまいませんが、連続しておこる場合には、インドメタシンなどを使用します。

②一次性咳瞰性頭痛

頭蓋内に異常がないのに、咳込んだり、いきんだりしたときに誘発される突発性頭痛のことです。

主に40歳以上の人におこり、頭の両側に1秒~30分程度の痛みが続きます。

治療には、インドメタシンが有効です。

「咳瞰性頭痛」の約4割は二次性頭痛、つまり他の病気が原因でおこります。

残りの6割が、この一次性咳瞰性頭痛に該当します。

二次性の咳瞰性頭痛の原因はさまざまですが、アーノルドーキアリ奇形という、小脳が下方に垂れ下がってくる病気に多いとされています。

③一次性労作性頭痛

運動によって誘発される頭痛です。

重量挙げの選手がバーベルを、一気に力を入れて持ちあげたときにおこる「重量挙げ選手頭痛」という症状がありますが、これも一次性労作性頭痛のひとつです。

また、この頭痛は、暑い気候のときに高地でよく発症します。

命にはかかわらない頭痛ですが、初めておこった場合は、くも膜下出血などの二次性頭痛がないことを確認する必要があります。

繰り返しおこる場合には、労作や運動の前に予防的にNSAIDsを服用します。

運動で片頭痛が誘発される場合は、一次性労作性頭痛に含めず、片頭痛と診断して治療します。

④性行為にともなう一次性頭痛

その名の通り性行為によって誘発される頭痛のことです。頭痛の出現するタイミングで2つのタイプに分かれます。

1つめは性的興奮が高まるにつれ、頚・顎部の筋肉の収縮とともに、頭の両側に鈍痛がおこる「オルガズム前頭痛」、2つめは、オルガズムに達したときに突然おこる「オルガズム時頭痛」です。頭痛の持続時間は、どちらも通常1分から3時間程度で、男性にも女性にもおこります。

初めて発症したときには、くも膜下出血や動脈解離(血管の中膜が裂けた状態)などを疑って、十分な検査を行う必要があります。

頭部の画像検査で正常と判断し、ほかの疾患によるものではないことを確認したあとに初めて、性行為にともなう一次性頭痛と診断します。

脳出血の恐れも否定できないので痛みがおこったら恥ずかしがらずに専門医に相談しましょう。

繰り返す場合には予防治療を行います。

なお、性行為にともなう一次性頭痛の患者さんの約半数は、一次性労作性頭痛や片頭痛などを経験しているといわれています。

⑤睡眠時頭痛

人眠して3時間後くらいにおこる頭痛です。就寝時の午前1時~3時に、頭が痛くて目が覚めてしまうのでこう呼ばれています。

頭痛の程度は軽度~中等度で、両側性の鈍痛がおこることが多く、前頭から側頭部にかけて、あるいは頭全体が痛みます。

頭痛発作の持続時間は15分から3時間程度で50歳以上の人におこります。群発頭痛と異なり、目の充血や流涙といった自律神経症状をともなわず、片頭痛にみられるような悪心(吐き気)、光過敏、音過敏がないことも特徴です。

治療薬としてはインドメタシンのほか、寝る前にカフェインや少量のリチウムを服用すると軽減します。

カフェインのかわりに、濃いめのコーヒーや紅茶などでも頭痛が軽減することもあります。

⑥一次性雷鳴頭痛

突発的におこる重度の頭痛で、頭のなかでカミナリが鳴ったような感じになることからこう呼ばれています。

1分以内にピークに達し、1時間から10日間痛みが持続します。

脳動脈瘤破裂時のくも膜下出血による頭痛と、症状からは区別ができないので、一次性雷鳴頭痛の診断は、二次性頭痛ではないこと、つまり脳内の重篤な疾患による雷鳴頭痛ではないことを確認するところから出発します。

脳動脈瘤破裂によるくも膜下出血のほか、頚動脈や椎骨動脈の解離、脳内出血、脳梗塞、脳静脈血栓症、血管炎、下垂体卒中などが原因となっていることもあります。

特に初回の雷鳴頭痛は、通常の画像検査などで異常が見つからなくても、慎重に経過を診ていかなければなりません。

頭痛に対しては、NSAIDsなどで対処します。

⑦持続性片側頭痛

文字通り頭の片側におこる持続性のある頭痛です。

男女比I対2・7で女性に多く、20~70歳(平均43・9歳)の幅広い層に発症します。

毎日連続して頭痛がおこり、痛みが消失する期間がありません。

中等度の痛みですが、増強して重度の痛みとなることがあり、このときに目の充血や流涙、鼻水、鼻詰まりなどの自律神経症状が出現します。

通常の鎮痛薬は無効ですが、インドメタシンが有効で、完全に頭痛が消失します。

まず、二次性頭痛ではないことをきちんと否定しておくことが重要です。

⑧新規発症持続性連日性頭痛

元来頭痛もちでなかった人が、ある日を境に3ヵ月以上にわたって消えることなく頭痛がおこる症状のことです。

緊張型頭痛に類似した症状で、頭の両側を、締め付けられるような痛みが毎日続きます。

慢性緊張型頭痛との違いは、発症の状況が明確で、発症の初期から連日して痛みがおこり、頭痛が消失する期間がないことです。そして、「髄液減少症(低髄液圧性頭痛)」「頭蓋内圧完進性頭痛」などの二次性頭痛ではないことを、最初に確認する必要があります。

新規発症持続性連目性頭痛の確立した治療法はありませんが、慢性緊張型頭痛に準じた治療をしています。

治療をしなくても、数ヶ月から半年くらいで自然に寛解する場合もありますが、積極的治療法を行ってもなかなかよくならない難治性のタイプもあります。

今後、もっと研究が必要な頭痛で、有効な治療法の開発が期待される頭痛のひとつです。

⑨慢性発作性片頭痛

慢性発作性片側頭痛は、三叉神経・自律神経性頭痛のひとっで、片側の目の奥が20~30分激しく痛みます。

頭痛と同時に目の充血、涙目、鼻水、眼瞼浮腫、額に冷や汗をかくなどの症状がみられます。

頭痛発作の持続時間が群発頭痛よりも短く、1日に5回以上も頭痛発作がおきるなど発作頻度が高いのが特徴です。

圧倒的に女性に多くみられ、インドメタシンが絶対的な効果を示します。

群発頭痛のように一定期間だけおこる反復性発作性片側頭痛もあります。

この頭痛を診断するためには、その可能性を疑って、インドメタシンを試してみることが重要です。

インドメタシン以外の鎮痛薬やNSAIDsはほとんど効果がありません。

⑩結膜充血および流涙をともなう短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNCT)

落語の寿限無のように、長い名称ですがこれ全部で正式な頭痛の病名です。

専門家は英語の頭文字をとってSUNCT(サンクト)と言っています。

目のあたりから側頭部にかけての痛みが、5秒から4分くらいの短時間おこるのと同時に、目が充血し、わけもなく涙が流れます。発作回数は1日に3回から200回にも及ぶこともあります。

SUNCTも三叉神経・自律神経性頭痛に分類されます。難治性の頭痛で、確実に効果がある薬剤はありませんが、新規抗てんかん薬のガバペンチン(ガバペン)やトピラマート(トピナ)が試されています。

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