群発頭痛の対処方法~エルゴタミン製剤が効果的!
片頭痛の発作時に使われるエルゴタミン製剤も、群発頭痛の起こる前にタイミングよく飲むことができれば効果があります。
エルゴタミン製剤は吸収されるまでに三〇分程度かかるため、最低でも発作の起きる三〇分前には飲む必要があります。
群発頭痛の場合、痛みが本格化してからの服用ではまったくといってよいほど効果はありません。
幸いなことに、群発頭痛は決まったパターンで起こる人が多いため、多くのケースでは患者さん自身が服用のタイミングを把握していきます。
たとえば、頭痛発作は夜中や明け方に起こるという人が多いのですが、そういう場合には、就寝前にエルゴタミン製剤を飲んでおくと、ある程度予防することができます。
ただし、薬の有効時間は数時間からせいぜい六時間程度なので、発作が明け方に起きる人の場合には、寝る前に二錠飲んでおく必要があります。
服用の際には、薬の吸収をよくするため、吐き気止めを一緒に飲みます。
エルゴタミン製剤の連用は、それ自体が頭痛の原因になるため、片頭痛などの場合、予防的な使い方をすることができません。
しかし、群発頭痛の場合には、ほとんどの人が群発期(多くは二週間から1ヵ月以内)が過ぎれば、痛みから解放されるので、その心配はまずありません。
その他の予防薬
群発頭痛の予防薬として、この他にカルシウム措抗薬の塩酸ロメリジン製剤など、副腎皮質ステロイドホルモンのプレドニソロン製剤など、炭酸リチウム製剤、抗うつ薬、抗てんかん薬などが使われます。
このうち最もよく使われるのは炭酸リチウムで、本来はうつ病の治療薬として使われますが、群発頭痛の予防にも有効です。
群発頭痛は、そのほとんどが群発期といわれる一定の時期に発生しますが、その時期には、以下の点に気をつけることも大切です。
群発期の生活上の注意
飲酒を避ける
アルコールで血管が拡張すると、それをもとに戻そうとセロトニンなど血管収縮作用のある物質
が増えてきます。
しかし、これらの物質が過剰に分泌されすぎてしまうと、今度は逆に不足して血管を拡張させます。
このため、飲酒後三〇分~一時間ほどで頭痛発作が起こります。
とくに、赤ワインには群発頭痛を誘発する物質が多く含まれているため、避けたほうが無難です。
ただし、群発期の飲酒は、ほぼ確実に頭痛発作をまねくため、飲酒そのものをやめることが基本です。
群発期以外の時期の飲酒が、頭痛発作をまねくことはまずないので、群発期だけは我慢しまし
避けたほうがよい食品
群発頭痛の場合、アルコール以外に頭痛と食品の関係はそれほど重視されてはいませんが、グルタミン酸、熟成チーズ、古くなった肉、チョコレートなどは、ある程度避けたほうがよい、とする説もあります。
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