どこが痛いかわからない頭痛の正体とは?

一般に頭痛というと首から上の痛みをいいますが、その中でも、皮膚や髪の毛のように表面の痛みではなく、深部の痛みを頭痛といっています。

頭の深部の痛みというと、脳の痛みを想像する人がいるかも知れませんが、そうではありません。

たとえば、定位脳手術という頭の手術がありますが、これを行なうのに頭皮から骨膜までを局所麻酔するだけで、全身麻酔をしないで、患者さんにいろいろ質問をしながら手術を行なう場合があります。

、頭皮を切開し、頭蓋骨に小さな孔をあけ、そこから注射針を脳内に入れ、処置したいと思う特定の脳の部位に薬を入れたりすることがあるのです。

この場合、脳そのものは麻酔してあるわけではないのですが、脳に針がささっても痛いという人はいません。

では、脳が痛むのでなければ、いったい何が痛むのでしょうか。

頭蓋骨の外側にある筋肉や血管が原因で、頭が痛むことがある

この筋肉痛の場合を筋収縮性頭痛、血管が原因の場合を血管性頭痛といいます。

・筋収縮性頭痛では、首すじや肩の痛みと一緒に、後頭部の痛みが多くみられます。

ときに片側の首すじ、耳の後ろ、こめかみから目の周りに痛みが広がる場合もあります。

血管性頭痛は血管拡張性頭痛ともいわれますが、これは片頭痛とそりでないものとの二つに大別されます。

片頭痛は、一般に頭蓋外の血管の拡張によって痛みが起こると考えられています。

では、頭蓋骨の内部の病気で頭痛が起こる場合は、いったい何が痛いと感ずるのでしょうか

脳腫瘍、クモ膜下出血、髄膜炎、硬膜下血腫などの病気では、頭痛が主症状と考えられますが、脳が痛むのでないとすれば、すなわち、脳が直接痛覚刺激を受けるのでないとすれば、何かほかの組織が痛みの刺激を受けているはずです。

頭蓋内では、硬膜、硬膜動脈、大脳動脈の主として起始部、クモ膜、三叉神経その他の知覚性脳神経が、痛覚を感受する組織です。

クモ膜は髄膜の一種で、一般にはよく脳膜といわれていますが、このように直接痛みを感受する組織ですから、クモ膜に病気がある場合、たとえばクモ膜下出血で激しい頭痛が起こったり、髄膜炎(一般にいう脳膜炎)で頭痛が主な症状になるのです。

一方、脳腫瘍や硬膜下血腫では、脳圧完進のために痛みが生ずると考えられる

脳圧の変化のために、頭蓋骨を通して脳に出入りする血管や神経が牽引され、痛みをひき起こすので、牽引性頭痛ともよばれます。

牽引性頭痛は、脳圧一几進のときばかりでなく、脳圧下降のときにも起こります。

髄膜炎やクモ膜下出血の疑いがあるとき、髄液の検査が診断上重要になりますが、そのほか、末梢神経炎、多発性硬化症など、多くの神経疾患で髄液検査が重要です。

しかし髄液検査のために腰椎穿刺を行なった後、すぐに起きて動き回っていると、頭痛のすることがありますが、これは脳圧下降のための牽引性頭痛なのです。

神経痛とよばれるもの、たとえば三叉神経痛とか舌咽神経痛は、知覚神経そのものが直接痛みの刺激をうける場合です。

ただし、三叉神経痛という病名は、一般には比較的ルーズに用いられ、いろいろな頭痛を含んでいる場合があります。

私の経験でも、これまでに三叉神経痛と診断されたといってきた人が、実は筋収縮性頭痛だったり、また片頭痛だったり、ときには髄膜炎だったりしたことがありますから、神経痛という場合には、原因をよく調べる必要があると考えています。

以上述べたように、痛みの刺激を受け取る場所はいろいろあります。

一般に、体のどこかに痛みの刺激が与えられたとき、実際に痛いと感ずるのは、大脳半球にある視床と、大脳皮質の知覚中枢の働きによりますが、視床や大脳皮質に直接病気があると、かえって正確に痛みを感ずることができなくなります。

ですから、体のどこかで受け取った痛覚刺激が間違いなく伝達され、それを視床や大脳皮質がきちんとキャッチすると、痛いという感覚になるのです

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