後頭部が一瞬だけズキンと痛む原因とは?怖い神経痛の症状
耳の後ろのほうから、後頭部にかけてビリビリするような、いやな感じがして、ときおり電気が走るようにズキッと痛む、あるいは、髪に触れるだけで異常な感覚が起きるなどは、程度の差はありますが、ほとんどの人が経験したことがあるのではないでしょうか。
かぜをひいたり、体調をくずしたり、あるいは口内炎や虫歯が悪化した場合に、よくこのような痛みが起きます。
痛みの正体は後頭神経の不調
これは後頭部に走っている太い後頭神経の不調によって起きる神経痛です。
ときおりズキッと痛むので、くも膜下出血ではないかと心配されて来られる方もいますが、数日で自然に治るのが普通です。
ひどい場合には、テグレトールというてんかんの薬を服用したり、鎮痛剤や局所に麻酔薬を注射する神経ブロックをします。
後頭神経は、頚椎の上部から出て後頭部の皮下を走っています。
たいだいは大後頭神経の神経痛が原因
もっとも一般的なのは大後頭神経の神経痛ですが、小後頭神経痛、後大耳介神経、前頭神経も原因となることがあります。
後頭神経痛は緊張型頭痛や頚椎症、あるいはむちうち症にも合併して生じることがありますが、これらの治療は後頭神経痛を予防するという意味でもたいせつです。
大後頭神経という神経は、頚部の筋肉の間を通り、硬い膜で囲まれたトンネルのような部分から皮下に出ます。
この出口の部分で神経が締めつけられて、後頭神経痛が起きることもあります。
この部分は頭蓋骨の鸞曲の部分で、外傷を受けやすく、動脈やリンパ節とも接しています。
したがって、中耳炎でリンパ節が腫れるとか、ぶつけるとかして神経へ圧迫が生じるわけです。
わりとすぐに治ってくれる
後頭部から頭頂部へ走るような痛み、後頭神経に一致した圧痛などがみられ、後頭部の知覚低下を伴うこともあります。
いやな痛みの後頭神経痛ですが、決してたいへんな病気がひそんでいるわけではありません。
また、たいていは一週間以内で治ってしまいます。
十分な休息と睡眠をとって、体力を消耗しないようにすることがたいせつです。
神経痛ですが、腰痛や坐骨神経痛のように、長引いて慢性化することはほとんどありません。